性感染症になったことがあるとHIV感染リスクも高まる

2020年01月13日

良く混同されて使われることの多いHIVとエイズですが、実は異なる意味を持っているのです。HIVはヒト免疫不全ウイルスの頭文字を取ったもので、ウイルスの名称なのです。それに対してエイズは後天性免疫不全症候群という病気の名称になります。

HIVの潜伏期間は短めで、1週間から2週間の潜伏期間を経て急性感染期に入ります。急激に体内でウイルスが増えていく時期で、この時発熱や関節痛、喉の痛みといった風邪やインフルエンザに良く似た症状が出るのです。暫くすると自己免疫が働いて、ウイルスと拮抗するようになるので症状が消えてしまいます。この時期は普通の風邪と思ってスルーしてしまうことが多く、これ以外に自覚症状がありません。

急性感染期を過ぎると今度は無症候期に入ります。この時期は特に何の症状が出ることもなく、人によっては10年以上も続いたりするので、個人差がかなり出ます。最終的にエイズ発症期と言って、免疫機能が著しく低下し始めるのです。この状態になって全く治療を行わないと、2年生きられたら良い方だと言われています。

エイズを発症したと診断されるのは指標疾患23種のどれかを発症した時になります。この指標疾患23種はカンジダや結核、カポジ肉腫等23種です。これらのうち、どれか1つでも発症したらエイズ患者と診断されるのです。

できればエイズを発症したくないため、早期発見、早期治療が理想とされています。HIVは一度感染すると完治することはできないので、できるだけ無症候期を長引かせたいのです。そのために利用されるのが抗HIV薬になります。抗HIV薬を使ってなるべく無症候期を長引かせ、健康な状態を持続するのです。

そしてHIVに感染したくないのであれば性感染症にも気を付けておきたいところです。確かにHIVも性感染症ではありますがどんな関係があるのでしょうか。

実は性感染症にかかることで、HIVの感染率が上がることがあるのです。炎症ができるとそこからウイルスが入り込みやすくなって、感染率が上がるのです。なんと3倍から5倍に上がると言われています。炎症が更に悪化して潰瘍になってしまうと、感染率が10倍から100倍に跳ね上がるとも言われています。

HIVと梅毒を併発した場合、進行がものすごいスピードで進んでいくのです。通常であれば3ヶ月かかる第2期が1ヵ月で来てしまったり、第3期のゴムのようなしこりが何度も何度できたりして、症状もかなり重篤化します。どんなに治療を頑張っても治すことができなくなってしまうのです。

性感染症と違って病院に通えば完治することができる訳ではありません。もしも感染してしまうとかなりのリスクが常に付きまとう状態になるのです。通常であればかからないようなウイルスにかかってしまったり、普通なら風邪で済むようなウイルスなのに重症化してしまったりする訳です。これらのリスクから身を守ってくれる存在は自分しかいません。日本人は性感染症に対する自己管理に関しての教育が不十分で、予防をしようという人はとても少ないです。でもパートナー任せにしていると、傷付くのは自分になります。

日本人はコンドームを着けずに性行為をする人がとても多いです。着けていても最後の射精の時にしか着けないなど、中途半端な使い方をしている人もいます。それでは意味がありません。最低限の予防としてコンドームを着けた性行為を心掛ける必要があります。他にもパートナーは特定の人のみにする、定期的に検査を受けるということも大事になってきます。HIVに感染してしまうと、人生の中でもかなりのリスクです。これからの人生を楽しく長生きするためにも、きちんと予防をしていきましょう。